MISC

2010年10月

JRR-4を用いた再発乳癌に対する照射条件の検討

Proceedings of 14th International Congress on Neutron Capture Therapy (ICNCT-14) (CD-ROM)
  • 堀口 洋徳
  • ,
  • 中村 剛実
  • ,
  • 熊田 博明*
  • ,
  • 柳衛 宏宣*
  • ,
  • 鈴木 実*
  • ,
  • 佐川 尚司

開始ページ
234
終了ページ
237
記述言語
英語
掲載種別

研究用原子炉JRR-4を用いたホウ素中性子捕捉療法(BNCT)では、再発乳癌への適用が検討されている。再発乳癌に対する最適な中性子照射条件の検討を行うため、再発乳癌を模擬した人体モデルに対して線量評価システム(JCDS)を用いた評価を実施した。線量評価モデルは、乳房切除術を施した後に再発した症例を設定して、単門照射(正面方向)及び多門照射(接線方向)について評価を行った。評価結果から、熱中性子ビームを用いることにより、体表付近に発症する再発乳癌に対して効率よく線量を付与し、正常組織(肺,心臓,肝臓)においては、熱外ビームに比べ50\%以上線量を低下できることが明らかになった。多門照射を用いた評価でも、生体内に入射した中性子が入射方向に依存しない等方散乱を起こすため、単門照射と同様な生体内の線量分布が得られた。これにより、本再発乳癌評価モデルに対するBNCTでは、他の放射線治療において正常組織の線量の制御に有効である接線方向からの照射ではなく、熱中性子ビームを用いた単門照射が有効であるとの結論に至った。今後も異なる評価モデル,評価パラメータを用いた検討を実施し、最適な照射条件について評価を実施していく。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5024526

エクスポート
BibTeX RIS