共同研究・競争的資金等の研究課題

1999年 - 2001年

粒子系ER流体を用いたサーボシステムのインテリジェント制御に関する研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
11450095
体系的課題番号
JP11450095
配分額
(総額)
13,100,000円
(直接経費)
13,100,000円

ER流体とは電場によってそのレオロジー特性が制御できる流体である。本研究ではこのER流体を用いたインテリジェントサーボシステムについて研究を行い,以下の結果を得た。
(1)ER流体を用いたダンパをハーモニックドライブ減速機に組み込んだアクチュエータを開発した。印加電場を制御することで,運動状況に応じたダンピング特性を与えることにより,高速かつ高精度な制御が可能であることを確認した。また,リニアガイドシステムについても基礎制御実験を行った。
(2)ER流体は電場によってそのレオロジー特性が制御できるため,制御型クラッチやブレーキの作動流体としても有効である。本研究ではER流体を用いた高性能なクラッチやブレーキを開発し,サーボ系において良好な制御特性を持つことを確認した。また,それらを力覚提示などに応用し,新しいメカトロニクスシステムへの適用の可能性を示した。
(3)従来のER流体の利用法においては,電極間にER流体が充填されており,その電極間に印加する電場によりER流体のレオロジー特性を制御している。しかし,この方法では電極間ギャップの保持や,可動部へ配線における信頼性等の問題がある。そこで,片側パターン電極による新たなダンパ構成手法を提案した。次に実験により十分なエレクトロレオロジー効果が得られることを確認した。
(4)ダイレクトドライブモータ(DDモータ)を用いたサーボシステムは,高速・高精度化に対して有効な駆動方式であるが,サーボゲインを上げることが困難であるため,外乱の影響を受けやすいという問題がある。そこで,DDモータにERダンパを取り付けたDDシステムを開発した。その結果,サーボ剛性の高い応答性の良いサーボシステムが構成された。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-11450095
ID情報
  • 課題番号 : 11450095
  • 体系的課題番号 : JP11450095