2019年3月
我が国の看護診断研究における概念分析の現状と課題 概念分析の国内文献レビューを通して
日本看護診断学会誌「看護診断」
- ,
- 巻
- 24
- 号
- 1
- 開始ページ
- 23
- 終了ページ
- 31
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- 日本看護診断学会
わが国における看護診断研究の概念分析の現状と課題を明らかにすることを目的とし,看護学全体での概念分析の国内文献レビューを行った.わが国の看護学における概念分析は2003年ごろから毎年発表され増加傾向を示し,活用される概念分析手法はRodgersが88件と一番多く,次にWalker & Avantが44件で,その他が12件であった.Walker & AvantとRodgersの手法別に扱われた概念を分類すると,【対象者(患者・家族)に起きている現象】ではWalker & Avantが29件,Rodgersが46件,【看護する側に関連した概念】ではWalker & Avantが11件,Rodgersが37件,【その他】ではWalker & Avantが4件,Rodgersが5件であった.看護診断に関する概念分析は2009~2017年の8年間で4件であった.この4件のうち,既存の診断概念を分析した文献が2件,新たな診断概念を分析した文献が2件であり,活用された概念分析手法はすべて異なっていた.以上より,看護診断研究手法として概念分析を推進していくことの必要性と課題が明らかとなった.
- ID情報
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- ISSN : 1341-3007
- 医中誌Web ID : 2019077598