2020年9月
FIB-SEMを用いた三次元再構築法によるイネ葉肉細胞と葉緑体の形態解析
植物形態学会誌
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- 巻
- 32
- 号
- 1
- 開始ページ
- 19
- 終了ページ
- 25
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
- DOI
- 10.5685/plmorphol.32.19
- 出版者・発行元
- 日本植物形態学会
<p>試料を薄切片にして透過観察すると,組織や細胞の内部構造を平面像として捉えられる.二次元の平面像の解釈は研究者の知識や経験に基づく想像力に補われて三次元の全体像が理解されてきたが,複雑に入り組んだ構造や,切断方向によって異なる断面像を示す構造を精確に把握することは困難であった.しかし,試料を何十,何百枚という連続切片にして一枚ずつ撮影し,それらを画像解析ソフト上で順々に積み上げる三次元再構築法を用いることで,細胞やオルガネラを立体的に捉えることが可能となる.本稿では,走査型電子顕微鏡(SEM)に集束イオンビーム加工装置(FIB)を内蔵した装置内において切削と観察を繰り返すことで精確に連続切片像を取得できるFIB-SEMを用いた三次元解析について,イネ(Oryza sativa L.)葉身の葉肉細胞の解析例を紹介する.細胞の端から端までを超薄切して三次元再構築することで,イネの葉肉細胞のような複雑に入り組んだ細胞の外形や,その内部の葉緑体などのオルガネラの構造を立体的に捉えることが可能となることに加え,二次元の断面像からは精確な推定が難しかった体積や表面積の定量も可能となる.対象の一部分のみを見る断面観察だけではなく,全体を包括的に捉える三次元解析を行う意義についても議論したい.</p>
- リンク情報
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- DOI
- https://doi.org/10.5685/plmorphol.32.19
- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/130008006491
- 共同研究・競争的資金等の研究課題
- 塩ストレス下におけるオルガネラの細胞内三次元配置変化と耐塩性との関連性の解明
- ID情報
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- DOI : 10.5685/plmorphol.32.19
- ISSN : 0918-9726
- CiNii Articles ID : 130008006491