MISC

2018年3月

ステロイド治療が奏効した中枢・末梢連合脱髄症の1例

市立豊中病院医学雑誌
  • 村田 尚
  • ,
  • 矢田 知大
  • ,
  • 千葉 智哉
  • ,
  • 三輪 隆志
  • ,
  • 杉浦 由理
  • ,
  • 荒木 克哉
  • ,
  • 森谷 真之
  • ,
  • 巽 千賀夫

18
開始ページ
41
終了ページ
44
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
市立豊中病院

70歳男性。右球後視神経炎、慢性炎症性脱髄性多発神経炎の疑いで治療が行われた既往歴があった。今回、構音障害、歩行障害、右上下肢巧緻運動障害を主訴に、精査加療目的で当院へ紹介となった。入院時、四肢腱反射の消失、両下肢の軽度深部覚低下を認めた。頭部造影MRIでは右前頭頭頂葉にopen-ring signを伴うFLAIR高信号の病変を認め、神経伝導検査では四肢に高度な脱髄所見がみられた。以上より、中枢・末梢連合脱髄症と診断され、ステロイドパルス療法を1クール施行後、プレドニゾロンの内服を開始したところ、症状は徐々に改善し、第52病日目に自宅退院となった。尚、本症例では後に抗neurofascin抗体は血液、髄液ともに陰性であることが判明した。

ID情報
  • ISSN : 1345-9317
  • 医中誌Web ID : 2018170689

エクスポート
BibTeX RIS