2023年10月
連続エネルギーモンテカルロコードMVP第3版を用いたICSBEPハンドブックでモデル化されたTRIGA原子炉の制御棒価値のベンチマーク解析
Proceedings of 12th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC2023) (Internet)
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- 10
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- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11484/jaea-conf-2024-001
国際臨界安全ベンチマーク評価プロジェクト(ICSBEP)ハンドブックのIEU-COMP-THERM-013(ICT-013)のTRIGA原子炉について、MVPコード第3版を用いたベンチマーク解析をJENDL-5を含む日米欧の核データライブラリにより実施した。中性子実効増倍率(k$_{eff}$)に関する解析は、ICT-013と同様にICT-003で定義された別のTRIGA原子炉に対しても実施した。その結果、計算されたk$_{eff}$はライブラリによって0.8\%の範囲で変わることが確認された。またICT-013では、計算されたk$_{eff}$に未知のバイアスが含まれていることが示唆された。ICT-013の制御棒価値に関する解析では、制御棒価値のライブラリ間の差異はk$_{eff}$の差異よりも小さくなることが確認された。制御棒価値は二種類のk$_{eff}$の逆数の差として得られるため、k$_{eff}$の誤差の多くは相殺されると考えられる。ICT-013で定義された制御棒価値のベンチマーク計算方法と代替計算方法の違いについて、これらの方法による水平方向の中性子束分布の違いの観点から検討することを試みた。その結果、遅発臨界状態で全引き抜き状態の2本のシム制御棒については、制御棒価値の違いを上記の試みにより良く理解することができたが、一方遅発臨界を達成するために部分挿入された調整用制御棒については、その違いが十分に説明できないことが分かった。
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- DOI : 10.11484/jaea-conf-2024-001