2020年7月 - 2023年3月
高齢者の身体機能に対応する持続支援可能なロボット型パーソナルモビリティの研究開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(開拓) 挑戦的研究(開拓)
2021年度(2022年5月)の課題である高齢者の関節運動と正常な関節運動との誤差を経時的にモニタリングする.また,RPM(ロボットスーツとパーソナルモビリティ)自体もセンシングし,高齢者の動きとの連動性を監視するシステムを構築する.結果として、ヒトとRPMの関節運動をセンシングするIMUを用いた歩行分析システムを構築した。歩行アプリとスマホを用いた無線式となった。健常人で歩行分析を実施した結果、データのバラツキを検討する変動係数において10%以下という再現性のあるデータの取得が可能となった。また、課題の一つである感覚フィードバックシステム構築として、歩行アプリで使用した無線式センサを用いて体幹および上下肢運動で異常運動を起こした際に,センサが感知し,振動と音声による複合刺激を使用者(患者)に提示するシステムを構築した。これにより、無線式位置センサで下肢関節の運動を監視し,正常運動から逸脱する場合,振動および音声刺激で注意を促すことが可能となった.また,RPM側自体にも位置センサを使用し,ヒトの動きを支援しつつ,異常運動を生じないよう監視可能となった。加えて、既製品である歩行アシストロボットを用いて、ロボットの関節運動とそれを装着したヒト側の関節運動が一致しているか動作解析装置を用いて計測分析した。結果として、ロボットスーツとヒトの関節位置のズレは膝関節、足関節ともに数センチとなった。また、運動制御が軽度であるほど、ズレは大となった。この結果より、ズレが歩行時のどのタイミングで大となり、使用する高齢者、障害者に負担と危険を伴うか詳細に検討可能なIMUセンサと注意喚起システムの構築の必要性が示唆された。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K20494
- 体系的課題番号 : JP20K20494
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論文
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International Journal of Environmental Research and Public Health 19(15) 9713-9713 2022年8月6日 査読有り