共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2022年3月

医師との連携により訪問看護師の役割拡大を図る訪問看護指示書の評価研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究
  • 大村 佳代子

課題番号
18K17608
配分額
(総額)
3,120,000円
(直接経費)
2,400,000円
(間接経費)
720,000円

初年度は、円滑な連携のもと医療情報の共有を行っている看護師に面接調査を行い、訪問看護が必要とする医療情報と、どのように医療情報が共有されているのかを明らかにし、その中から訪問看護指示書の意義や課題について明らかにすることを目的とした。
A県内の訪問看護師または病院地域連携室の看護師を対象に、半構造化面接を行った。面接では、研究参加者の基本情報と、新規依頼の療養者における医療情報の収集・提供プロセス、工夫点や困難な点、そして訪問看護指示書の課題等について質問した。調査内容はICレコーダに録音し、逐語録を作成した。分析方法は逐語録を繰り返し読み、医療情報の情報収集・提供に対する看護師の認識・行為を抽出してコード化し、類似性と差異性について理論的比較を行いカテゴリ化した。《 》はカテゴリ、【 】はサブカテゴリを示した。
研究参加者は8名の訪問看護師、4名の地域連携室看護師であった。《訪問看護師が求める医療情報》には【治療経過と今後の治療方針】【家族構成や重要他者の情報】【緊急時の対応医師への連絡先】【訪問看護では観測不可能な検査データ】等が抽出された。さらに《訪問看護にとっての訪問看護指示書の意義》として、【訪問看護開始の法的根拠】【保険点数の算定根拠】【主導医が誰かを示すもの】【療養者の医療情報を収集ツール】の4つが挙げられた。情報共有の方法とその困難さは、療養者が入院中か通院中かで異なっていた。特に外来終診後の療養者と、二次・三次医療を提供する中~大規模病院に多科受診している療養者で、情報共有の困難さが語られた。《医療情報共有の困難》では、【欲しい内容の記載がない】【欲しい時期に指示書が来ない】等、どのような場面においても共通する困難と、情報共有時の状況に特有の困難が見られた。