2011年4月 - 2015年3月
樹木の水分生理特性と萎凋病の枯死機構の統合的理解
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
乾燥ストレスにおかれた樹木や冬季の凍結融解ストレスを受けた樹木の木部では、道管が空洞化して通水が阻害される現象(エンボリズム)が生じることが知られている。乾燥ストレスによる木部の通水阻害をMRI(核磁気共鳴画像装置)により非破壊観察した結果、当年生木部では1~2年生木部に比べて通水阻害が生じにくいことが示された。通水阻害の起きやすい樹種では、吸水後に通水を回復させる能力が高かった。マツ材線虫病やナラ枯れなどの萎凋病における木部通水阻害は、MRI観察とcryo-SEM(低温走査電顕)による観察の結果、乾燥ストレスによる通水阻害とは異なるメカニズムによることが示唆された。
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- 課題番号 : 23248022
- 体系的課題番号 : JP23248022