基本情報

所属
名古屋大学大学院教育発達科学研究科
学位
学士(教育学)(2019年3月 名古屋大学)
修士(教育学)(2021年3月 名古屋大学)

連絡先
daodaihaili.3433gmail.com
J-GLOBAL ID
202001005785207864
researchmap会員ID
R000009390

主要な研究テーマは,若年同性愛者のセクシュアル・アイデンティティの形成過程です。

社会学の理論や方法論を用いて,若年同性愛者にインタビューを行い,当事者がどのようなきっかけでセクシュアル・アイデンティティを自覚し,それを受容してきたのか,そして将来をどのように展望していくのかを研究しています。

若年同性愛者のセクシュアリティの自覚から受容までの経験については修士論文にまとめ,現在は学会発表や論文投稿を通じて研究知見を発信し,博士学位論文を執筆している最中です。

【主な研究成果】
恋愛からの疎外,恋愛への疎外:同性愛者の問題経験にみるもう一つの生きづらさ」『現代思想 特集=〈恋愛〉の現在』

若年同性愛者のライフスタイル展望に関する社会学的研究:〈異性との法律婚〉の制度化=標準化のなかで」『理論と動態』15号

若年同性愛者のセクシュアル・アイデンティティ形成過程:学校における生徒との相互行為に着目して」『教育学研究』89巻4号

 

主要な研究テーマ以外に取り組んでいる研究課題です。

【1】セクシュアル・マイノリティと学校教育

同性愛者に限らず,他のセクシュアル・マイノリティも含めた問題について,学校教育との関わりの観点から検討してきました。セクシュアル・マイノリティをいかに学校教育に包摂していくのかが近年議論されていますが,包摂の可能性を追求するだけではなく,その包摂を阻害する要因や包摂の臨界点に迫る研究が必要であると考えています。

現在は,トランスジェンダー支援と学校のあり方,同性愛者の子どもたちのセクシュアリティの問題と学校の対応,また学校における児童・生徒の性へのまなざし・介入の変遷,性教育が若者の性知識や性行動に与える影響などセクシュアル・マイノリティをめぐる多様な事象に関心があります。これらの研究は共同研究で行うことも考えています。

【主な研究成果】
性的マイノリティに対する文部科学省による支援策の論理:性別違和と同性愛の相違点に着目して」『ジェンダー研究』23号
性の多様性教育実践をめぐる一考察:「性のグラデーション図」の三つの落とし穴に着目して」『現代思想 特集=危機の時代の教育』
 

【2】フェミニズム/ジェンダー理論

フェミニズム理論やジェンダー理論,クィア理論について,既存の理論が取りこぼし,不可視化してきた問題をいかに考えるべきなのかを考えています。2022年の5月には,フェミニズム理論の最新動向がまとめられたMary Hawkeswroth, Gender and Political Theory, Polity, 2019.を共訳し,明石書店から出版しました。

【主な研究成果】

クィア理論の制度化・規範化を考える : David Halperin "The Normalization of Queer Theory"」『教育論叢』63号

メアリー・ホークスワース著(新井美佐子・左髙慎也・島袋海理・見崎恵子訳)『ジェンダーと政治理論:インターセクショナルなフェミニズムの地平

 

【3】現象学的社会学

フッサールに触発され社会科学の方法論を再構成した社会学者アルフレッド・シュッツ(Alfred Schütz, 1899-1959)の提唱した現象学的社会学の応用可能性に関心があります。

【主な研究成果】
同性愛者のアイデンティティ研究における現象学的アプローチの可能性:本質主義/社会構築主義を越えて」『現象学と社会科学』5号


論文

  9

書籍等出版物

  1

主要な講演・口頭発表等

  11

所属学協会

  4

共同研究・競争的資金等の研究課題

  1

社会貢献活動

  2

その他

  2