共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年6月 - 2023年3月

巨大グラフとビッグデータ解析の基礎基盤: 理論研究と高速アルゴリズム開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(S)  基盤研究(S)

課題番号
18H05291
体系的課題番号
JP18H05291
配分額
(総額)
193,050,000円
(直接経費)
148,500,000円
(間接経費)
44,550,000円

本研究では、基礎的なアルゴリズムに関する研究を行い、成果をあげた。以下に主要な2点を挙げる。
グラフの連結度を求める問題は、東西冷戦時代(つまり1950 年代)より組合せ最適化における中心的課題の一つである。以下の論文では、辺連結度に関して、初の「決定的」な「ほぼ」線形アルゴリズムを与えた。辺連結度に関する「非決定的」な「ほぼ」線形アルゴリズムは、Karger により2000 年に開発されていたが、「決定的」アルゴリズムは長年未解決であった。本論文はその最終的な解決を与えている。本論文は、コンピューターサイエンス分野の最高峰の国際学術雑誌 Journal of the ACM( J. ACM) に掲載されている。またグラフの連結度を求める問題は、グラフの最小カットを求める問題に相当する。この最小カットを拡張するk-カット問題は、NP困難問題であることが知られているが、既存の近似アルゴリズムを大幅に更新した。
バンディット問題は、現在機械学習分野における一大分野であり、最悪ケースにおけるリグレット解析、および計算量の解析が主要課題である。またバンディット問題の中にも、組合せ最適化問題、オンライン線形計画化問題など、数多くのバリエーションがある。本研究では、1.バンディット組合せ的最適化問題に対して、最悪ケースにおけるリグレット損失の下界を改善。2.バンディットフィードバックを持つオンライン線形最適化問題に対して、オフライン線形最適化問題を解くオラクルを仮定したもとで、劣線形リグレットを達成しつつ効率的な(つまりオラクル呼び出し回数が少ない)アルゴリズムを与えた。3.バンディット問題のオンラインポートフォリオ版に対しても、最善のリグレットバウンドを与えた。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-18H05291/18H05291_saitaku_gaiyo_ja.pdf
URL
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-18H05291/18H05291_saitaku_shoken_ja.pdf
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18H05291
ID情報
  • 課題番号 : 18H05291
  • 体系的課題番号 : JP18H05291