共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年7月 - 2024年3月

細胞追跡法と遺伝子ネットワーク解析による幹細胞の分化制御メカニズムの解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)  挑戦的研究(萌芽)

課題番号
21K19895
体系的課題番号
JP21K19895
配分額
(総額)
6,240,000円
(直接経費)
4,800,000円
(間接経費)
1,440,000円

歯根膜の組織再生において鍵となるのは,多様な細胞構成の再現であり.そのためには組織幹細胞を起点とする細胞系譜の分化制御メカニズムの解明が必要である. 遺伝子ネットワーク解析は,網羅的に取得した遺伝子発現のデータから特定のアルゴリズムを用いて,生物学的に意味のある遺伝子群を抽出する方法である.なかでも加重共発現解析(WGCNA: Weighted gene co-expression network analysis)は“特定の細胞種において特異的に発現する遺伝子群は互いに高い相関を示す”原則に基づき,多種の細胞が混在する条件下においても細胞のクラスタリングを可能とする解析アルゴリズムである(Langfelder et al. BMC Bioinformatics. 2008).
本年度はマウス臼歯の歯根膜組織から抽出したtotal-RNAからRNA-seqにより包括的な遺伝子発現解析を行なった.WGCNAにより検出された遺伝子群のクラスタリングを行なったが,マウス切歯で報告されている様な,細胞種毎の明瞭な細胞のモジュールは検出されなかった.これは特性の大きく異なる上皮系と間葉系の細胞が混在する切歯に比べて,特性の近い間葉系細胞を中心としてから構成される歯根膜ではその中での違いをWGCNAでは検出されなかった為であると考えられる.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K19895
ID情報
  • 課題番号 : 21K19895
  • 体系的課題番号 : JP21K19895