共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2021年3月

情報技術と生命科学の境界領域におけるELSI的検討のためのフレームワーク構築

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
17K01171
体系的課題番号
JP17K01171
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,680,000円
(直接経費)
3,600,000円
(間接経費)
1,080,000円
資金種別
競争的資金

令和一年度は、これまでの国際学会におけるフィードバックや、文献研究などをベースに、生命科学と情報工学の境界領域におけるELSI的課題について、さらに検討を進めた。その結果、このような学際領域における参加型テクノロジー・アセスメント(pTA)を行うための新しい方法論として、"Participatory TA in two stages model"(二段階参加型TAモデル)を構想した。
この新しい方法論について議論を行うため、欧州を中心としたELSIならびにTAにかかわる研究者や実務家が集う、"The 4th European Technology Assessment Conference"に参加した。これは2019年11月にスロバキアのブラティスラバで開かれたものだが、そこでは、この新しいTAのモデルについて、ポスター発表を行い、参加者から有益な示唆を得たところである。
また、本プロジェクトの派生的研究として、2件の学会発表を行った。一つは、情報工学に関するELSIの具体例として、日本の近年のAI政策に関するSTS的分析を行い、科学技術社会論学会(11月、金沢工業大学)にて発表を行った。もう一件は、研究技術計画学会(10月、政策研究大学院大学)におけるもので、やはり本プロジェクトの関連研究として、学術システムのエコロジーに関する研究発表を行った。
また、内閣府などが進めている日本政府の研究プロジェクト「ムーンショット」に関する国際シンポジウムが2019年12月東京で行われ、この中で、ムーンショット型研究におけるELSI的側面について検討する分科会が設けられたが、研究代表者はその分科会の委員を委嘱され、一連の議論に参加した。これにより、本プロジェクトの成果の一部が、具体的な政策的課題の解決に生かされることになったといえる。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K01171
ID情報
  • 課題番号 : 17K01171
  • 体系的課題番号 : JP17K01171

この研究課題の成果一覧

講演・口頭発表等

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