論文

2021年8月

中高年女性に生じたFreiberg病に対して自家骨軟骨柱移植術を施行した3例

日本足の外科学会雑誌
  • 下川 寛右
  • ,
  • 松原 秀憲
  • ,
  • 引地 俊文
  • ,
  • 土屋 弘行

42
1
開始ページ
217
終了ページ
220
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一社)日本足の外科学会

中高年女性に生じたFreiberg病に対して自家骨軟骨柱移植術を施行した3例を経験した。症例1は59歳女性の左第2中足骨、症例2は66歳女性の左第2中足骨、症例3は70歳女性の左第3中足骨の骨頭部に病変を認め、Freiberg病と診断した。症例1は外反母趾の既往があり、症例2、3では発症前に外傷歴を有していた。3例とも大腿骨内側顆非荷重部から自家骨軟骨柱移植術を施行した。いずれの症例も痛みは軽快し、JSSF scaleは術前60点台から術後1年時で90点台と大幅な改善を認めた。Freiberg病は思春期女性に好発する骨端症だが、本例ではいずれも中高年女性に発症した。外反母趾や外傷歴との関連性が考えられるが、病理評価で壊死所見は認めず、従来のFreiberg病とは異なる病態である可能性が示唆された。若年者のFreiberg病に対する自家骨軟骨柱移植術の報告は散見されるが、本例では中高年者に対して本術式を行い、良好な成績を得ることができた。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 0916-7927
  • 医中誌Web ID : 2021321059

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