2016年7月
下垂体腺腫における頭痛とトルコ鞍内圧との関係
日本内分泌学会雑誌
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- 巻
- 92
- 号
- Suppl.HPT
- 開始ページ
- 81
- 終了ページ
- 83
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本内分泌学会
内視鏡下経鼻的下垂体腺腫摘出術例のうち術中トルコ鞍内圧測定を行った初回手術60例を対象に、頭痛発症11例(A群)と非発症群49例(B群)で術前画像所見、術中トルコ鞍内圧を比較した。トルコ鞍内圧は下垂体腺腫内にICPセンサーを挿入して測定した。また、測定中に麻酔医によるバルサルバ手技を施行し、その値を記録した。その結果、A群は腫瘍の最大径が有意に小さく、腫瘍内の血腫もしくは嚢胞が有意に多かった。また、A群に海綿静脈洞内進展や蝶形洞内進展を認めず、鞍隔膜欠損は有意に狭かった。術中トルコ鞍内圧はA群で著しい高値を認めた。バルサルバ手技ではB群で軽度であるが有意に上昇した。鞍底開窓後のトルコ鞍内圧低下はA群で著明であった。頭痛発症の下垂体腺腫例でトルコ鞍内硬膜の統合性が保たれている場合は、トルコ鞍内圧の上昇が頭痛の原因になると思われ、腫瘍の摘出で著明に改善すると考えられた。
- ID情報
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- ISSN : 0029-0661
- eISSN : 2186-506X
- 医中誌Web ID : 2016395265