2021年1月
示指伸筋腱と短母指伸筋腱を用いた新しい母指対立再建術の試み
日本手外科学会雑誌
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- 巻
- 37
- 号
- 3
- 開始ページ
- 262
- 終了ページ
- 267
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本手外科学会
母指球筋の萎縮を伴う重度手根管症候群に対する母指対立機能再建術はCamitz法をはじめ,多くの術式が存在するが,様々な問題点も残存している.著者らは示指伸筋を力源とし短母指伸筋腱を強固にInteracing sutureした母指対立再建術(以下新法)を考案した.本研究の目的は新法の術後成績をCamitz法と比較検討することである.対象は運動神経伝導速度検査で波形が導出不能な重度手根管症候群患者で新法群4名6手,Camitz群7名7手である.新法の術後の掌側外転角,爪面対向角,Kapandji Scoreは術前と比較しそれぞれ有意な改善を認めた.また,爪面対向角においてCamitz群と比較し新法が有意な対立機能を有していた.本法は母指対立機能再建術のよい選択肢となりうると思われた.(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 2185-4092
- eISSN : 2188-1820
- 医中誌Web ID : 2021273274