共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

実験社会科学を応用した高血圧予備群抑止のための若者の減塩価値調査と学食介入実験

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
18K09942
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

本研究では中高年期に医療費が10倍に跳ね上がる高血圧の潜在的予備軍である若者に対する減塩施策の介入を行う。まず、1)大学生・中高年・高齢者の3群に対して、高血圧の危険を認知させたときの減塩に対する価値を選択型実験法のアンケートから推計する。その際、塩分過多が高血圧を助長するネガティブ情報と減塩が血圧を下げるポジティブ情報を与える2群に分けて、その差を比較する。得られた減塩価値を用いて、費用便益分析を行う。
高血圧予防のためには減塩が効果的であるが、降圧剤を使用すると現絵を実施しないことが分かっている。減塩を促進するためには患者にどのような情報を提供するのがよいのか、また、高血圧を未然に防ぐためには、どのような情報提供が効果的なのかを本研究は探る。そのために選択型実験法を用いたアンケートをデザインした。食品の成分を属性として、それらの属性を多数組み合わせた減塩食品を仮想的に作り、そのデザインの効率性を予備実験で検証して、2年目以降の本実験のド材を作成した。
得られた質問用紙を患者および医師にインタビューして質問紙の妥当性を確保した。その質問紙を用いて予備実験を行った。さらに、医師と相談の上、患者に提供する高血圧と塩分に関する情報を作成した。高血圧の危険性を認知させたときに、若者・中高年・高齢者では、減塩に対する価値に年齢間の差がでる可能性が高いことが予備調査から分かった。また、塩分過多による高血圧助長を示すネガティブ情報と、減塩による血圧降下を示すポジティブ情報では、ポジティブ情報のほうが患者のモチベーションを上げる可能性が高いことがわかった。

ID情報
  • 課題番号 : 18K09942