2021年5月24日
森と人とを紡ぎ直す方法論としての感性的アプローチの可能性
日本森林学会大会発表データベース
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- 巻
- 132
- 号
- 開始ページ
- 265
- 終了ページ
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11519/jfsc.132.0_265
- 出版者・発行元
- 日本森林学会
森と人との関係が複雑化しながらも、その重要性が高まる昨今、望ましい関係のあり方を科学的根拠のみに立脚して提示することは困難になっている。この状況においては、森と人とを“繋ぐ”というには単純すぎるきらいがあり、一歩一歩確かめるように“紡ぎ直す”ような取り組みが必要と考えられる。教育的観点からは、科学的知見のみでは解決できない事項の学習に際して、感性的アプローチの可能性がよりひろく検討されるべきと考えられる。ここでの感性とは、人間の五感に着目した直接的体験によるものに限らず、物事を心に深く感じ取るという精神的な認識をも含むものである。これはしばしばWonderという表現によって議論されるが、例えばSchinkel(2017)は“Deep Wonder”の教育的重要性について「知ることができないことを認識する」といった観点から論じており、このことは特に気候変動緩和や生物多様性保全といった事項の学習において考慮すべき観点と考えられる。本発表では、これまで発表者らが取り組んできた森林映像アーカイブの活用を軸とする一連の森林環境教育実践について、感性的アプローチの視座から再整理を試みる。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11519/jfsc.132.0_265
- CiNii Articles ID : 130008117648
- CiNii Research ID : 1390571563557971200