2016年4月 - 2019年3月
「強さ」の社会倫理学―レジリエンス概念の社会倫理的基盤の構築
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
レジリエンスという言葉は多義的であるがゆえに、目指されるべき状態として無批判に様々な仕方で用いられがちであるため、その概念の使用の倫理的妥当性を問うことが必要である。本研究では、レジリエンス概念に関わると思われる都市再整備や自殺対策、ランドケアなど、様々な実践活動を調査し、社会のなかでそれぞれに生きる人びとがよき生を享受しうる条件を学際的に探究した。その結果、レジリエンス概念の倫理的妥当性を支える要因を捉えるうえで、持続可能性原理に加えて、個人と集団の間の自律と連携のあり方を規定する「補完性原理(Principle of Subsidiarity)」が有効であるという結論を得るに至った。
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- 課題番号 : 16K13153
- 体系的課題番号 : JP16K13153