昨年刊行された画像診断ガイドラインでは、従来対象としていた放射線科医のみならず、画像をオーダーする一般医師や、診療放射線技師など画像診断にかかわるスタッフを読者に想定して作成した。撮影・読影のポイントを知ったうえで画像検査をオーダーし撮影することは重要である。そのため、今回の画像診断ガイドラインでは総論と共に各領域の章の最初の標準的撮像法を充実させた。適切な撮影はすでに画像診断の一部ともいえる。放射線科医が内容をチェックするのが理想的ではあるが、臨床では依頼を受けた技師が相談しつつ撮像法を決めることも少なくないと思われる。本講演では画像診断ガイドラインの概説と共に、特に診療放射線技師にも知ってほしい内容を重点的に解説する。具体的には総論に記載の注意点・標準的撮像法・救急疾患を中心に撮像の上で留意しておきたいポイントや、実際に診療放射線技師の方々の要望に応えるような内容を予定している。