講演・口頭発表等

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2021年5月22日

現代民俗としての「虹の橋」

現代民俗学会2021年度年次大会/シンポジウム「インターネットと民俗学(シリーズ:メディア社会のフォークロア第1回)」
  • 加藤 秀雄

記述言語
日本語
会議種別
シンポジウム・ワークショップ パネル(指名)

「虹の橋」とはペットが亡くなった際に向かうとされる他界の定型的なモチーフで、現在はWeb上で比較的容易にこれと関わる語りを見つけることができる。この話は20世紀末にアメリカで発生したものが世界中に伝播したもので、その拡散にインターネットが果たした役割は極めて大きなものだった。現在の日本では「虹の橋」と刻まれた動物供養塔や社名としてこれを用いるペット葬祭業社が現れるなど、ネット空間だけでなく現実世界にも影響を及ぼしはじめている。本発表ではその発生から伝播に至るプロセスと現状について報告を行い、これがどのような社会的背景によって拡がりをみせたものであるのかを論じた。