共同研究・競争的資金等の研究課題

2000年 - 2001年

代数群と量子群の表現の総合的研究

文部科学省  科学研究費補助金(基盤研究(A))  基盤研究(A)

課題番号
12304002
体系的課題番号
JP12304002
担当区分
連携研究者
資金種別
競争的資金

本研究の対象を,便宜上(1)アフィン・リー代数,(2)ヘッケ環,(3)有限シュヴァレー群,(4)複素鏡映群,(5)量子群,の5つに分け,おのおのに関する成果の概要を以下に述べる。
(1)谷崎俊之(柏原正樹氏との共同研究)は,アフィン・リー代数の既約最高ウェイト加群のうち,最高ウェイトが臨界レベルを持たないものに対して,その指標を完全に決定した。最高ウェイトが有理的な場合は,これまでの柏原氏との共同研究で解決していたが,Jantzen氏による論法を用いることにより,一般の場合を上の場合に帰着させた.
(2)宇野勝博は,1992年の論文において,ヘッケ代数の直既約加群の同型類が有限個となる為の条件を予想したが,有木進がこの「宇野予想」を古典型の場合に解決した。例外型の場合も含めた完全な解決も時間の問題と思われる.
(3)庄司俊明は,有限シュヴァレー群の表現論で基本的なグリーン関数を,古典群の場合に組合せ論的に構成する方法を与えた.これは一般線型群の場合のGreenの理論の直接的拡張である.同じ構成法はワイル群をある種の複素鏡映群に置き換えても可能である.
(4)川中宣明は,複素鏡映群の既約表現に対する不変量を新たに定義し,imprimitiveな場合に具体的に計算した.行者明彦らは,この不変量をすべてのワイル群の場合に具体的に計算し,それがLusztig氏の「両側セル」の概念と不...

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/12304002
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-12304002
ID情報
  • 課題番号 : 12304002
  • 体系的課題番号 : JP12304002