2003年
ネットワークを活用したプラネタリウム・コンサートの実践
情報文化学会誌
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- 巻
- 10
- 号
- 1
- 開始ページ
- 97
- 終了ページ
- 104
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 情報文化学会
名古屋市科学館プラネタリウムでは,通常の一般投影や学習投影などのほかに,対象や内容を特化したさまざまなイベントを行っている。今回は全国の作曲家とのコラボレーションによるプラネタリウムコンサートを開催した。本文では2001年と2002年に実施したプラネタリウムコンサートにおいて,インターネットを介した企画構成のためのコラボレーションと,プラネタリウム映像とコンピューターミュージックによる科学と芸術の融合について述べる。プラネタリウムでのコンサート自体は,全国のプラネタリウムで行われている。ただ,その大部分はいわゆるCDコンサートやアマチュアのための演奏の場という色合いが強く,本来の芸術としてのコンサートとは趣の違うものが多い。満天の星の下となるプラネタリウムという仮想空間の中で,芸術としての質を持ったコンサートを行うためには,プラネタリウムの専門スタッフと音楽の専門家のそれぞれの特徴と専門性を生かしたコラボレーションが必要である。さらに,それぞれ遠隔地にいる作曲家と学芸員がより質の高いコンサートを実現するため,コンピューターネットワークを大いに活用した。プラネタリウムという科学的にも,そして芸術面でもユニークかつ有効な場を活用した,芸術と科学の融合が,これからの教育の一つのスタイルとして重要になると考えている。本論では,2001年「お月見の夜」と,2002年にその再演としてISEA(電子芸術国際会議)で行った「名月往来」について,そのコンセプトや意義,そしてこのコラボレーションを可能にしたネットワーク活用の具体的な手法について論じる。
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1340-6531
- J-Global ID : 200902232281606174
- CiNii Articles ID : 110009840619
- CiNii Books ID : AN10540318
- identifiers.cinii_nr_id : 9000002556889