共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

卵巣癌エクソソーム内在miR574-3Pを用いた腹膜播種の抑制

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
19K07748
体系的課題番号
JP19K07748
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

2019年度の計画である「卵巣癌患者腹水中のエクソソーム内在miR574-3P定量ならびに、患者の臨床情報と関連した解析を行い腫瘍マーカーおよび予後・予知因子となる可能性を明らかにする。」に基づき卵巣癌患者由来の腹水からのエクソソームの回収条件および内在するmiRNA抽出条件の検討を行った。まず使用サンプル量の検討として、10mL、5mLの腹水サンプルを用い、Exo Easy Maxi kit(QIAGEN)を使用して細胞外小胞を回収した後、NanoSighatシステム(日本カンタムデザイン)による粒子径および粒子濃度を解析した。回収した小胞はエクソソームタンパク質マーカーであるCD63、CD9抗体を用いたウエスタンブロットによる評価を行い、エクソソームであることを確認した。次にエクソソーム内在miRNAの抽出試薬の検討を行った。方法としては回収したエクソソームは既存のキット試薬2種①グアニジンイソチオシアネート・βメルカプトエタノール液および②グアニジンイソチオシアネート・フェノール、クロロホルムを用い、exosome RNeasy Micro kit(QIAGEN)による内在miRNAの抽出を行った。さらに、抽出したmiRNAの量・質の評価にはバイオアナライザー(Agilent)を用いて行った。その結果、解析に用いるサンプル量については10mL、5mLいずれも直径100-300nmの小胞が検出されたが10mLサンプルを用いた方が直径100nm程度のエクソソームと思われる小胞が効率よく回収されていることを確認した。また、miRNAの抽出液の検討ではグアニジンイソチオシアネート・βメルカプトエタノール液を用いた方がmiRNAの回収率が良いことが確認された。本検討の結果より腹水由来エクソソームの回収条件および内在するmiRNA抽出条件が確立された。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K07748
ID情報
  • 課題番号 : 19K07748
  • 体系的課題番号 : JP19K07748