MISC

2021年6月

プレプリントの利活⽤と認識に関する調査2020—COVID-19と学術情報流通の現状—

STI Horizon
  • 池内有為
  • ,
  • 林和弘

7
2
開始ページ
41
終了ページ
46
記述言語
日本語
掲載種別
記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
DOI
10.15108/stih.00259
出版者・発行元
文部科学省科学技術・学術政策研究所 (NISTEP)

プレプリント(学術雑誌に投稿する予定の査読・出版前の論文草稿)を公開して研究成果を迅速に共有する動きは、COVID-19を契機として拡大している。そこで科学技術・学術政策研究所(NISTEP)は、今後の学術情報流通政策に資するために、2020年8月から9月にかけて日本の研究者によるプレプリントの利活用の状況と認識に関するオンライン調査を実施した。

調査対象である科学技術専門家ネットワークから得た1,448名(回答率75.7%)の回答を分析した結果、プレプリントの入手経験は52.1%、公開経験は20.4%が有していた。入手、公開のいずれも若年層ほど経験をもつ回答者の比率が高く、所属機関や分野による差もみられた。従来から利用が盛んな数学、物理学・天文学、計算機科学は入手、公開経験ともに高く、化学、医学は公開経験に比して入手経験が高かった。プレプリントの公開理由は「研究成果を広く認知してもらいたい」、「先取権を確保するため」、「速報性が高い」の選択率が高く、わずかながら業績として評価されるという回答もみられた。プレプリントを公開したいと思わない理由は「最初に査読誌に投稿したい」、「必要性を感じない」の選択率が高かった。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.15108/stih.00259 本文へのリンクあり
ID情報
  • DOI : 10.15108/stih.00259

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