論文

査読有り
2016年2月

成人腸回転異常症に対する術式の検討

日本外科系連合学会誌
  • 嵩原 一裕
  • ,
  • 浦尾 正彦
  • ,
  • 宮野 省三
  • ,
  • 町田 理夫
  • ,
  • 北畠 俊顕
  • ,
  • 児島 邦明

41
1
開始ページ
15
終了ページ
21
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
DOI
10.4030/jjcs.41.15
出版者・発行元
日本外科系連合学会

腸回転異常症に伴うイレウス症状に対し,手術を施行した成人4例を経験した.いずれの症例に対しても腸回転異常症の基本術式とされるLadd手術を施行した.術後経過は2例で良好であったが,残りの2例はイレウスを発症し再手術が必要であった.<br>再手術となった2例では経年的な変化による腸間膜の拘縮が顕著で,腸間膜を開大できず強度の腸管の屈曲が残存したり,十二指腸の狭窄と拡張が著明であるなどの成人例特有の所見が認められた.中腸軸捻転の再発を予防する上でLadd手術は必須であるが,症例によっては経年的変化に対応するためにイレウス管留置や腸管バイパス術などの追加を考慮すべき場合もあると思われる.<br>成人における腸回転異常症では,病態および治療法について十分理解しておく必要があるとともに,成人に特有の腸管の変化に対応した手術法を施行することが重要である.

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.4030/jjcs.41.15
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130005397844
URL
http://search.jamas.or.jp/link/ui/2016191655
ID情報
  • DOI : 10.4030/jjcs.41.15
  • CiNii Articles ID : 130005397844

エクスポート
BibTeX RIS