共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

軽ガス銃による実飛行等価環境で検証された高精度・高信頼度の輻射加熱予測手法の開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
20H02361
体系的課題番号
JP20H02361
配分額
(総額)
17,290,000円
(直接経費)
13,300,000円
(間接経費)
3,990,000円

2020年度中に製造する計画であった膨張波管出口膨張ダクト計測装置の開発,並びに当該装置を用いて実施する計画であった膨張波管実験が,2020年度のコロナウイルスの流行により2021年度へ繰り越しとなったため,年度当初にこれらを実施した.熱平衡計算と CFD による非平衡計算を行うことで,膨張ダクト中で観測可能な CO2 の再結合によるモル分率変化と振動・回転温度低下を同時に最適な状態で,CO2 赤外スペクトルの顕著な変化が観測可能なノズルの広がり角を,衝撃波速度に対して最適となるよう設定する作業である.解析の結果,半頂角 10°のダイバージェント角が最も期待できるとの結論に達し,これを踏まえて膨張ダクトを設計し,軸方向に 3 箇所の観測部を有する膨張ダクトを製造した.次に,赤外放射のうち,特に CO2 に由来する放射についてナローバンドパスフィルタにて 4μm 前後の領域をフィルターし,CO2 からの赤外放射の変化を計測する実験に着手した.FY2021 の作業としては,観測系のセットアップを完了し,予備的観測を行うに留まったが,現在,これらの予備実験により得られたデータを精査して,本試験の試験パラメータの選定,光学系および同期手法の改善,およびセンサの絶対強度補正に係る検討を進めている.
平衡して,軽ガス銃へ設置する極短時間分光法システム,およびマルチポイント分光システムの開発を進めた.事前検討によって選定済みの, 液体質素冷却型遠赤外線ICCDを検出器とし, 遠赤外分光器と組み合わせた観測システムのセットアップを行い,テスト運用を行った.FY2021 中に,軽ガス銃によって安定的に火星大気突入等価環境(速度 4.2 km/s)で模型を射出することが可能となったことから,模型周りの狙った位置の観測が可能となるように,ピックアップと同期の手法について改善を進めた.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20H02361
ID情報
  • 課題番号 : 20H02361
  • 体系的課題番号 : JP20H02361