2016年4月 - 2019年3月
顕微鏡と細胞特異的解析技術を基盤とした初期発生におけるmRNA分解ライブセル解析
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費
- 課題番号
- 16J02257
- 体系的課題番号
- JP16J02257
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
-
- (総額)
- 4,420,000円
- (直接経費)
- 3,400,000円
- (間接経費)
- 1,020,000円
- 資金種別
- 競争的資金
本研究ではmRNA分解の場であるP-bodyとそこで機能するDCP1とDCP2が、初期発生においてどのような役割を果たすのか理解することを目的とした。具体的には、「どの細胞でどのmRNAを分解すること」が初期発生に重要なのかに着目した。同時にmRNA合成のボトルネックとなる転写制御や翻訳制御し、それが生殖細胞の機能にどう関与するかにも着目することで、植物初期発生における遺伝子発現制御の包括的な理解を目指した。
採用最終年度となる本年度はこれまで作成してきた形質転換植物などを用いて、様々な解析を進めた。まず前年度に作出したDCP1とDCP2を任意のタイミングでノックアウトできる植物を用いて、個体レベルにおけるこれらの遺伝子の重要性を確認した。前年度の予備的な結果を踏まえて個体においてDCP1とDCP2のノックアウトを行ったところ、致死的な表現型が観察されないことが分かった。この結果により、従来どんな細胞でもハウスキーピング的に働くと考えられていたRNA分解系が、実はより特定の発生段階で重要な働きを担っていることを示唆された。
また、特に生殖細胞におけるRNAの機能にフォーカスするため、年度の後半は世界トップクラスの生殖業界研究者である、オーストリアのGregor Mendel Institute、Frederic Berger博士の研究グループのもとで研究を行った。世界有数の技術を学んで自分の実験に応用することで、花粉や精細胞など、特定の細胞だけを精製単離することに成功し、これらの組織からRNAを抽出してトランスクリプトーム解析を行った。変異体などでの解析の結果、これらの組織においてRNAはダイナミックに変動していることが明らかとなった。
現在は成果報告を進めている。年度初めにはこれまでの成果を国内外の学会に報告した。更にこれらの研究に関連した論文を現在2本執筆中である。
採用最終年度となる本年度はこれまで作成してきた形質転換植物などを用いて、様々な解析を進めた。まず前年度に作出したDCP1とDCP2を任意のタイミングでノックアウトできる植物を用いて、個体レベルにおけるこれらの遺伝子の重要性を確認した。前年度の予備的な結果を踏まえて個体においてDCP1とDCP2のノックアウトを行ったところ、致死的な表現型が観察されないことが分かった。この結果により、従来どんな細胞でもハウスキーピング的に働くと考えられていたRNA分解系が、実はより特定の発生段階で重要な働きを担っていることを示唆された。
また、特に生殖細胞におけるRNAの機能にフォーカスするため、年度の後半は世界トップクラスの生殖業界研究者である、オーストリアのGregor Mendel Institute、Frederic Berger博士の研究グループのもとで研究を行った。世界有数の技術を学んで自分の実験に応用することで、花粉や精細胞など、特定の細胞だけを精製単離することに成功し、これらの組織からRNAを抽出してトランスクリプトーム解析を行った。変異体などでの解析の結果、これらの組織においてRNAはダイナミックに変動していることが明らかとなった。
現在は成果報告を進めている。年度初めにはこれまでの成果を国内外の学会に報告した。更にこれらの研究に関連した論文を現在2本執筆中である。
- ID情報
-
- 課題番号 : 16J02257
- 体系的課題番号 : JP16J02257
この研究課題の成果一覧
絞り込み
講演・口頭発表等
3-
日本植物形態学会 第33回大会 2021年9月17日 招待有り
-
第61回日本植物生理学会 2020年3月20日 招待有り
-
第61回日本植物生理学会 2020年3月20日