講演・口頭発表等

2017年

愛知県の家庭料理 おやつの特徴—大都会名古屋、豊かな農村地帯、海岸地帯、山深い里のおやつ

日本調理科学会大会研究発表要旨集
  • 西堀 すき江
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  • 小出 あつみ
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  • 山内 知子
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  • 間宮 貴代子
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  • 松本 貴志子
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  • 森山 三千江
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  • 山本 淳子
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  • 近藤 みゆき
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  • 石井 貴子
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  • 小濱 絵美
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  • 加藤 治美
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  • 伊藤 正江
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  • 筒井 和美
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  • 野田 雅子
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  • 亥子 紗世
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  • 菱田 朋香
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  • 熊谷 千佳

開催年月日
2017年 - 2017年
記述言語
日本語
会議種別
主催者
日本調理科学会

【目的】愛知県は尾張地方と三河地方に分かれる。また、名古屋は江戸時代より経済活動が盛んで、昭和の初期には既に人口100万人を擁した大都市で、商業や工業が発展していた。周辺の農村地帯は、豊かな生産性の高い土地で、農村特有の食文化を形成していた。一方、海岸地区では海辺に自生する植物で、奥三河の山里では木の葉でもちを包んだりし、身近な自然からの恵を利用した食文化を形成していた。<br />【方法】愛知県を①名古屋市,②尾張水郷(海部),③尾張稲沢(尾張北部),④愛知海岸(知多,西三河・東三河の海岸,渥美),⑤西三河・安城,⑥東三河・豊橋,⑦愛知山間・奥三河の7地区に分け,聞き書き調査,並びに料理の撮影を行った。聞き書き調査は,平成24・25年,撮影は平成27年に行った。聞き書きは,各地区に長年暮らし,その地域の家庭料理を伝承されている方を調査対象者とした。撮影に当たっての料理作成は,聞き書き対象者が高齢であるため,各地区の伝統的家庭料理の保存活動を行っている団体・個人などに作成依頼を行った。先の調査を収録した『日本の食生活全集(23) 聞き書 愛知食事』を参考にした。<br />【結果】茶の湯の盛んな名古屋地区は、有名な和菓子屋が数軒有り、来客時のお茶菓子や、通常のおやつは店で購入することが多かった。名古屋の和菓子として名高いういろうも購入していた。農村地帯では、稲作や年中行事に関わるおやつが多かった。奥三河地区では、貴重な米を使った五平もちはご馳走であった。また、雪深く、正月は花が咲かないことから作るもち花や、身近なほう葉を使ったほう葉もちと山間部の特徴が見られた。また、米が貴重で、もちを搗く時は、普段は必ず大豆、きび、あわ、よもぎなどを混ぜて搗いた。

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DOI
https://doi.org/10.11402/ajscs.29.0_228