講演・口頭発表等

六ヶ所再処理工場不溶解残渣の分析,2; 熱分析及び組織観察

日本原子力学会第7回再処理・リサイクル部会セミナー
  • 高野 公秀
  • ,
  • 山岸 功
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  • 赤堀 光雄
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  • 湊 和生
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  • 福井 寿樹*
  • ,
  • 吉岡 正弘*

開催年月日
2011年1月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
東京
国・地域
日本

六ヶ所再処理工場で発生した不溶解残渣の性状を評価するために、示差熱重量分析,X線回折測定,SEM/EPMA分析を行い、空気中での高温酸化挙動を調べた。分析試料として未洗浄残渣と、これをシュウ酸で洗浄しモリブデン酸ジルコニウムを除去した洗浄残渣を用いた。洗浄残渣の主成分は六方晶の白金族合金(Mo-Tc-Ru-Rh-Pd)で、少量のZrO$_{2}$を含有することを確認した。空気流中、室温から1220$^{\circ}$Cの範囲で示差熱重量分析を行った結果、300から800$^{\circ}$Cの範囲でMoとRuが順次酸化し始めること、800から900$^{\circ}$Cの範囲でMoO$_{3}$の大部分が蒸発すること、さらに900$^{\circ}$C以上でRuO$_{2}$の蒸発が進行することを明らかにした。加熱後試料はRuO$_{2}$を主成分とし、Pd-Rh合金、PdO, ZrO$_{2}$からなる混合物であった。SEM/EPMA分析により、加熱前の不溶解残渣は数十nmから数百nmの微粒子であったが、空気中酸化により、数$\mu$mまで成長した棒状のRuO$_{2}$結晶と、サブミクロンのPd-Rh合金粒子集合体を形成することがわかった。

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URL
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