論文

査読有り
2013年6月

ローカルリルート方式によるドメイン間経路制御の安定性向上

電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム = The IEICE transactions on information and systems (Japanese edition)
  • 鈴木 孝明
  • ,
  • 鈴木 一哉
  • ,
  • 柳生 智彦
  • ,
  • 地引 昌弘

96
6
開始ページ
1458
終了ページ
1469
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
出版者・発行元
一般社団法人電子情報通信学会

インターネットにおけるドメイン間経路制御では,近年,1週間に約100万件もの経路制御メッセージが流れている.これら経路制御メッセージの増加により,経路情報の頻繁な更新やルータでの処理負荷の増加によるネットワークの不安定化が問題となっている.経路制御メッセージの増大が生じる理由の一つに,ネットワーク障害による経路情報の更新に伴う経路制御メッセージの交換が考えられる.本論文では,ネットワーク障害によって経路制御メッセージ数が増大する問題を緩和するため,インターネットで広く利用されるドメイン間経路制御プロトコルBGPをベースに,障害が発生したローカルなエリアで経路情報の更新を行うLocal Reroute BGP (LR-BGP)を提案する.LR-BGPは,ネットワーク障害時に,ベストパスに関係するローカルなノードにのみ経路制御メッセージを送信することでメッセージ数を削減する.BGP, LP-BGPを,経路制御メッセージの伝搬を示す理論モデル及びシミュレーションにより解析した.シミュレーション評価の結果では,LR-BGPはBGPと比較して,ネットワーク全体に流れる経路制御メッセージ数を平均で50%以上,最大で約80%削減できることを検証した.また,ネットワークトポロジーが効果に与える影響についても検証を行った.

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110009611657
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA12099634
ID情報
  • ISSN : 1880-4535
  • CiNii Articles ID : 110009611657
  • CiNii Books ID : AA12099634
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000004299567

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