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水処理微生物学

 ヒトが使用できる淡水量は、地球に存在する水資源のおよそ0.0003%といわれています。淡水資源の持続的利用には、十分量の淡水資源の確保と水質の保全、安価かつ安定な浄水・下水処理技術が必要です。近現代の工業や化学肥料を用いた農業の発展に伴い環境に様々な汚染物質(とくに窒素やリン)が水域に排出されたために水域の富栄養化が世界中で進行しています。このため、富栄養化した水域にて水面を緑色に呈する程度(アオコ)まで植物プランクトン(藍藻類や藻類)が極端に増殖し、「水はあるのに使用が困難となっている」状況が世界各地でおきています。


アオコの発生

 今後、温暖化の予測に基づくと植物プランクトンに起因する水域の水質問題は、深刻化することが考えられており、早急に解決すべき重大な課題となっています。水域現場での水質保全対策および「いつでも・どこでも・だれでも」利用できる安価かつ安定な浄水・下水処理技術方法の構築は求められています。
 このことから本研究室の研究は、研究室で実施するもののみならず実際の現場においても研究を展開しています。実際の現場は、国内の水域とタイ王国やマレーシアなどの国外の水域も対象としています。
 「基礎から応用を結び、社会に研究成果を実装する」のが研究成果の到達目標です。

 現在は具体的に、水環境微生物同士の種間相互作用の全体像の解明と、どの様な相互作用が遺伝子等のレベルや個体群のレベルで水環境中において顕在化するのかを明らかにするべく研究を展開しています。

 現在の研究テーマは、次のとおりです。
微生物共生の仕組みを用いた新たな水環境修復技術開発
② 浄水を脅かすカビ臭物質産生機構の解明
③ 水環境中における薬剤耐性の実態と環境保全技術の開発
④ 
浄水を脅かす代謝産物の微生物による分解機構の解明
⑤ 
微生物機能を活用した資源循環型システムの形成
 各テーマの詳細については、各テーマタイトルのページにて、ご紹介をしております。