講演・口頭発表等

生物性Mn(IV)酸化物によるラジウム吸着

2022年度日本地球化学会第69回年会
  • 田中 万也
  • ,
  • 山路 恵子*
  • ,
  • 升屋 勇人*
  • ,
  • 富田 純平
  • ,
  • 小澤 麻由美
  • ,
  • 福山 賢仁*
  • ,
  • 小原 義之*
  • ,
  • 香西 直文

開催年月日
2022年9月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
高知
国・地域
日本

本研究では、ラジウム(Ra)を含む坑水を用いて微生物が形成するMn(IV)酸化物へのRa吸着実験を行った。Raに対する固液分配係数Kdを求めた結果、2.8$\times$10$^{7}$mL/gという非常に高い値が得られた。このことは、生物性Mn(IV)酸化物がRaを非常に強く吸着し、坑水からのRa除去に対して有効であることを示している。それと同時に、環境動態の観点からはRaのホスト相となり得ることを示している。同様に、Baに対するKdは2.4$\times$10$^{6}$mL/gとRaほどではないがかなり高い値であった。Baはイオン半径の類似性からRaのアナログ元素としてしばしば用いられてきたが、このように両者のKdには一桁程度の違いがあることが明らかとなった。一方、Srに対するKdは1.4$\times$10$^{4}$mL/gという値が見積もられ、Baよりもさらに二桁低い値となった。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5075292