講演・口頭発表等

古水理地質学的変遷を踏まえた広域地下水流動解析における影響因子の感度解析

日本地球惑星科学連合2023年大会(JpGU Meeting 2023)
  • 宮川 和也
  • ,
  • 今井 久*
  • ,
  • 平井 哲*
  • ,
  • 大野 宏和
  • ,
  • 中田 弘太郎*
  • ,
  • 長谷川 琢磨*

開催年月日
2023年5月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
千葉
国・地域
日本

高レベル放射性廃棄物の地層処分において、地質環境に期待される安全機能および求められる要件の一つに、動水勾配が小さいまたは岩盤の透水性が低いことによる放射性物質の移行を抑制する緩慢な地下水流動の水理場(低流動域)であることが挙げられる。厚い海成堆積層の地下深部には、地層の堆積時に間隙に取り込まれた海水が埋没続成過程で変質したと考えられる地下水(化石海水)が存在することがあり、このような場は地層の隆起・侵食を経ても天水浸透の影響を受けていないことから、長期的に低流動域であることが推察される。本研究では、幌延深地層研究センターの位置する北海道幌延町の内陸部に着目し、地形や地層の透水係数、塩水と淡水の密度差に起因する密度流、異常高圧、海水準・涵養量変化といった長期の地下水流動に影響を与え得る各因子の影響を把握することを目的とした感度解析を定常地下水流動解析により実施した。その結果、内陸部の地下深部の緩慢な水理場を評価する観点では、地形と10$^{-9}$m s$^{-1}$程度の低い透水係数および異常高圧の与え方が大きな影響を持つことが確認された。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5077067