2011年 - 2014年3月
アピコンプレクサRab5Bと陸上植物ARA6が制御する小胞輸送経路の解析
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費
Rabは膜融合における鍵因子の一つであり,Rabの多様化とオルガネラの多様化には密接な関連があると考えられている.本研究では植物とアピコンプレクス門原虫にのみ存在する特異的なRabである,Rab5bの機能解析を通じて,両生物に特異的なオルガネラ制御システムを明らかにしようとするものである.
Rabの機能を知るにはその局在について詳細を明らかにする必要がある.そこで,本年度はマラリア原虫を用いてRab5bの局在について詳細な解析を行った.抗Rab5b抗体,およびRab5bにエピトープタグを付与させたタンパク質の過剰発現による局在解析の結果,Rab5bが細胞内のドット状のオルガネラに局在することに加え,一部が感染赤血球内に分泌されていることが明らかになった.また,このドット状のオルガネラは,ゴルジ体,エンドソームなどの既知のオルガネラとは異なる未知のオルガネラであった.このことから,Rab5bは未知のドット状のオルガネラを経由して感染赤血球内に輸送されていることが示唆された.さらに,Rab5bの感染赤血球への輸送にはRab5b特異的な脂質修飾のみで十分であること,マラリア原虫においてはRab5b同様の脂質修飾を受けるタンパク質が同様に感染赤血球に輸送されることが明らかになった.これらのことから,Rab5bが特定の脂質修飾を受けたタンパク質を感染赤血球内に輸送していることが考えられる.
この他,Rab5bの相互作用因子の網羅的解析による,Rab5bの機能発現の分子メカニズム解析のため,本年度はRab5bと相互作用することが期待されるVps9ドメインを持つタンパク質の抗体を作成した.また,Rab5bと他のRab5のキメラタンパク質を用いた機能相補実験から,Rab5bの機能にはそのほぼ全長が保存されている必要があることが明らかになった.
Rabの機能を知るにはその局在について詳細を明らかにする必要がある.そこで,本年度はマラリア原虫を用いてRab5bの局在について詳細な解析を行った.抗Rab5b抗体,およびRab5bにエピトープタグを付与させたタンパク質の過剰発現による局在解析の結果,Rab5bが細胞内のドット状のオルガネラに局在することに加え,一部が感染赤血球内に分泌されていることが明らかになった.また,このドット状のオルガネラは,ゴルジ体,エンドソームなどの既知のオルガネラとは異なる未知のオルガネラであった.このことから,Rab5bは未知のドット状のオルガネラを経由して感染赤血球内に輸送されていることが示唆された.さらに,Rab5bの感染赤血球への輸送にはRab5b特異的な脂質修飾のみで十分であること,マラリア原虫においてはRab5b同様の脂質修飾を受けるタンパク質が同様に感染赤血球に輸送されることが明らかになった.これらのことから,Rab5bが特定の脂質修飾を受けたタンパク質を感染赤血球内に輸送していることが考えられる.
この他,Rab5bの相互作用因子の網羅的解析による,Rab5bの機能発現の分子メカニズム解析のため,本年度はRab5bと相互作用することが期待されるVps9ドメインを持つタンパク質の抗体を作成した.また,Rab5bと他のRab5のキメラタンパク質を用いた機能相補実験から,Rab5bの機能にはそのほぼ全長が保存されている必要があることが明らかになった.
- ID情報
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- 課題番号 : 11J08803