2017年4月 - 2020年3月
遠隔虚血プレコンディショニングのメカニズムを利用した心停止後症候群治療戦略の検討
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
遠隔虚血プレコンディショニングを伝達する液性因子であり虚血再灌流障害を軽減すると言われているキヌレン酸(KYNA)が、心停止(CA)/心肺蘇生(CPR)後の予後に及ぼす影響についてマウスモデルで検討した。CA/CPRから30分後の血清KYNA濃度は、生存群より7日以内に死亡したマウスで有意に高かった。CPR開始前にKYNAを投与するとCPR開始5分後の血圧は著明に増加したものの、血清過酸化水素濃度も著増し生存率は改善しなかった。KYNAによるCA/CPR後の活性酸素種産生増加や心筋の陽性変力作用のメカニズムの解明、KYNA産生抑制とCPR後の予後改善の可能性などさらなる研究が必要である。
- ID情報
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- 課題番号 : 17K11060
- 体系的課題番号 : JP17K11060