共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年10月 - 2023年3月

低物理エネルギーロジスティクス法の開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 学術変革領域研究(B)  学術変革領域研究(B)

課題番号
20H05759
体系的課題番号
JP20H05759
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
38,090,000円
(直接経費)
29,300,000円
(間接経費)
8,790,000円

A01班が開発する光熱変換分子,A02班が開発する超音波応答分子,磁場応答分子,それぞれのレシーバ分子の機能を引き出すため,A03班では生体深部の目的部位に所望の物理エネルギー/物理場を届ける低物理エネルギーロジスティクス法の創成を目的とし,研究開発を進めている.音波刺激システムについては,光-音変換に基づく独自の音波生成法の開発を進めている.2021年度までに,パルスレーザを用いて駆動した音波にて細胞を刺激し,カルシウムイメージングにて細胞応答を計測するシステムを開発した.ナノ秒レーザを吸収体に照射し,パルス音波を発生させる.その際,発生した熱と気泡を除去するための還流デバイスも開発した.開発したデバイスで発生した音波は瞬時周波数では6MHzほどであり,レーザのパルスエネルギを調整することで,発生する音波の圧力も調整できることを確認した.また,細胞の応答としてカルシウムイメージングを行えるよう,自作の蛍光顕微鏡を組み込んだシステムを開発した.観察系は音波刺激と同期している.音波照射の結果,細胞の応答が確認できたが,応答の再現性が乏しく,実験系の改良が必要である.磁気刺激については,対象部位に所望の磁場を生成するための解析法を確立し,生成したい磁気並進力から,必要な磁場を求められることを示した.かつ,3Dプリンタを用いてコイルを試作し,合わせてパルス電源の製作を行い,強度1Tの磁場が出力できることを確認した.加えて,細胞刺激のために,微小領域に磁場を発生させる時期ピンセットも作成した.評価実験として,ゲル中に磁気粒子を分散させ,磁気ピンセットによりビーズの運動を制御できることを示した.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PLANNED-20H05759
ID情報
  • 課題番号 : 20H05759
  • 体系的課題番号 : JP20H05759