2016年4月 - 2019年3月
カルモジュリンの心筋細胞内動態を標的とした新しい心肥大、心不全抑制治療法の探査
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
本研究では筋小胞体上に存在するCa放出チャンネルであるリアノジン受容体(RyR2)から解離したカルモジュリン(CaM)が心肥大や心不全のシグナル伝達に重要な役割をしていることを証明した。すなわち肥大心では、RyR2に結合しているCaMは減少し、核内のCaMは増加していた。RyR2からのCaMの解離を抑制すると言われているダントロレンは、RyR2からのCaMの解離、核内へのCaMの移行を抑制した。この結果はRyR2からのCaMが解離することが病的な心肥大の進展に関わっており、RyR2からのCaMの解離を抑制することにより、病的な心肥大や心不全の進展を防ぐことができる可能性があることが示唆された。
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- 課題番号 : 16K09502
- 体系的課題番号 : JP16K09502