2016年4月 - 2020年3月
弥生初期水田に関する総合的研究-文理融合研究の新展開-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
これまでに実施してきた秋津遺跡・中西遺跡の発掘調査現場における弥生初期水田の考古学的データの収集及びデータベース作成を行い、分析試料採取及び分析作業を継続して実施した。さらに、水田面の高低差と畔の高さの空間変動から、当時の湛水特性を明らかにし、連続した小区画水田群での水田面の高低差の空間変動解析及び湛水実態の解明を進めた。
復元水田実験では、DNA型が古代品種に近いと想定される30品種・系統を選定し、平成29年年度に種籾増殖を目的として栽培した。平成30年度は、30品種・系統から選抜した7品種・系統を2作期で栽培し、窒素吸収動態モデル構築のためのデータを収集・解析した。なお、復元水田実験については、その成果を一般向けに公開するイベントを企画しており、収穫物の食味試験を実施した。
弥生時代に栽培されていた可能性が高い多様なイネ品種のDNA型を明らかにするとともに、将来的に中西遺跡ほかの発掘調査でイネ遺存体が出土した場合に備える。また、栽培試験と気象観測を継続し、弥生時代に栽培された品種を発育特性の面から検討した。さらにこれらの観測データをもとに生長特性や成長パラメータを検討することで、弥生時代における水稲の収量変動についても検討した。
耕作地である水田遺構の変遷と農具である遺物の変遷に相関関係が認められるのかを検証することを目的として、橿原考古学研究所所蔵図書の検索を通じて、弥生時代~古墳時代の水田関連遺構及び農耕関連遺物の集成を実施した。これまでに近畿地方及び近畿地方周辺にあたる東海・北陸地方の資料集成を行った。
復元水田実験では、DNA型が古代品種に近いと想定される30品種・系統を選定し、平成29年年度に種籾増殖を目的として栽培した。平成30年度は、30品種・系統から選抜した7品種・系統を2作期で栽培し、窒素吸収動態モデル構築のためのデータを収集・解析した。なお、復元水田実験については、その成果を一般向けに公開するイベントを企画しており、収穫物の食味試験を実施した。
弥生時代に栽培されていた可能性が高い多様なイネ品種のDNA型を明らかにするとともに、将来的に中西遺跡ほかの発掘調査でイネ遺存体が出土した場合に備える。また、栽培試験と気象観測を継続し、弥生時代に栽培された品種を発育特性の面から検討した。さらにこれらの観測データをもとに生長特性や成長パラメータを検討することで、弥生時代における水稲の収量変動についても検討した。
耕作地である水田遺構の変遷と農具である遺物の変遷に相関関係が認められるのかを検証することを目的として、橿原考古学研究所所蔵図書の検索を通じて、弥生時代~古墳時代の水田関連遺構及び農耕関連遺物の集成を実施した。これまでに近畿地方及び近畿地方周辺にあたる東海・北陸地方の資料集成を行った。
- ID情報
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- 課題番号 : 16H01961
この研究課題の成果一覧
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MISC
4-
国際シンポジウム「農耕空間の多様性と弥生農耕の形成」資料集 36-39 2024年3月17日
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人類誌集報 18 13-20 2023年12月9日
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弥生初期水田に関する総合的研究-文理融合研究の新展開-講演要旨集 1-10 2019年3月
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境界の考古学(日本考古学協会2018年度静岡大会研究発表資料集) 237-250 2018年10月 招待有り責任著者
講演・口頭発表等
6-
「弥生時代の収穫・調整技術の再検討」水田稲作技術比較研究プロジェクト・あいち朝日遺跡ミュージアム共同シンポジウム 2023年12月10日 招待有り
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シンポジウム「弥生・古墳の水稲栽培技術解明に向けて」 2020年9月19日 招待有り
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万葉歌、DNAそして水田発掘が語る、古いおコメと田んぼのはなし―「弥生初期水田に関する総合的研究」その2―(奈良県立万葉文化館) 2019年12月14日
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研究成果公開講演会『弥生初期水田に関する総合的研究-文理融合研究の新展開-』 2019年3月2日
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日本考古学協会2018年度静岡大会 2018年10月21日 招待有り
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日本考古学協会第83回総会 2017年5月28日