共同研究・競争的資金等の研究課題

1996年 - 1996年

終脳特異的膜表面認識分子テレンセファリンの神経回路形成における役割

文部科学省  科学研究費補助金(重点領域研究)  重点領域研究

課題番号
08254225
体系的課題番号
JP08254225
資金種別
競争的資金

(1)海馬シナプスの可塑性におけるテレンセファリン(TLN)の役割
海馬CA1領域を抗TLN抗体を用いた免疫電顕により調べると、TLNは錐体細胞の樹状突起膜表面に発現し、軸索では発現していなかった。シェ-ファ-側枝・錐体細胞シナプスでは、TLNはpostsynapticのスパイン膜に限局していた。TLNに対する抗体、およびリコンビナントTLN蛋白をラット海馬切片のシェ-ファ-側枝・錐体細胞シナプス部位に局所的に投与すると、このシナプスでの長期増強(LTP)が顕著に抑制された。この結果により、postsynapticに発現しているTLNと、presynaptic軸索上の未知のカウンタレセプタとの相互作用が、シナプス伝達の長期増強の形成および維持に関与していると考えられる。
(2)嗅上皮から嗅球へのゾ-ン間特異的軸索投射に関与する新規の細胞接着分子の発見
哺乳類の嗅上皮には4つの匂い分子受容体発現ゾ-ンが存在する。我々は、嗅上皮のゾ-ンII、III、IVの嗅細胞で発現し、ゾ-ンIの嗅細胞では発現しない新規の細胞接着分子(R4B12抗原分子)をみいだした。cDNAクロ-ニングにより、R4B12分子はイムノグロブリンス-パ-ファミリ-に属する膜蛋白であることが判明した。R4B12分子はホモフィリックな結合活性を有することより、R4B12分子を発現した軸索どうしが選択的に軸索束形成をす...

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/08254225
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-08254225
ID情報
  • 課題番号 : 08254225
  • 体系的課題番号 : JP08254225