2015年11月 - 2020年3月
植物の成長可塑性を支える環境認識と記憶の自立分散型統御システム
日本学術振興会 科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型) 新学術領域研究(研究領域提案型)
植物の環境応答について、従来行われてきた局所的・自律的な解析に加え、植物全体に維管束を介して環境シグナルを伝える長距離シグナル伝達と、ヒストン修飾やDNAメチル化などのエピジェネティックな制御により環境シグナルを時間的にキャッシュする記憶を取り入れ、統合的な観点から環境応答の研究を進めている。このような取組みを進める研究グループは世界的に見ても例がない。海外の研究機関の中でも環境応答やシグナル伝達、エピジェネティック制御等の関連分野で研究が進んでいる英国のJohn Innes CentreとThe Sainsbury Laboratory、および米国のStanford University, Carnegie Instituteも本領域の統合的な視点から植物の環境応答の解析を進めることに注目、賛同している。本領域はこのような世界的に著名な研究機関を海外共同研究拠点として、緊密な国際研究体制・国際ネットワークを確立することで、本領域から新たな世界の研究潮流を生み出し、領域全体の国際展開を加速させる。そのために領域代表と計画研究代表の8名からなる国際活動支援班を設置し、派遣する人員の募集、選抜、派遣を進めてきた。平成30年度は、領域推進に特に必要な国際共同研究を推進する3名の長期若手研究員の受け入れを含め、13件の国際共同研究を支援した。また、これまで国際共同研究の成果として、杉本班よりPlant & Cell Physiology誌に「A gene regulatory network for cellular reprogramming in plant regeneration. (2018)」が発表された。
- ID情報
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- 課題番号 : 15K21750