共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年10月 - 2023年3月

温室効果ガス循環における水質環境と水生植物の相互干渉を考慮した炭素貯留機構の解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))  国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))

課題番号
18KK0119
体系的課題番号
JP18KK0119
配分額
(総額)
18,070,000円
(直接経費)
13,900,000円
(間接経費)
4,170,000円

平成30年10月からの研究開始であることから,平成30年度は次年度に向けた詳細な研究計画の策定が主たる活動であった.しかし,申請書を提出した年度初めから関連研究は進めておいた.本研究では,オーストラリアの西オーストラリア州パースにおけるLake Mongerが対象としているが,比較のため国内の北海道に位置するコムケ湖も研究対象としている.北見工業大学の駒井准教授により,平成30年8月8日に観測が実施された.測定項目は,水温,塩分,溶存無機炭素(DIC)であり,湖内18地点において採水を行った.アマモ群生地の調査については,ドローンより空中撮影を行い,存在範囲を同定した.その結果を利用し,8地点はアマモが存在する地点,10地点はアマモが存在しない地点において採水を行った.バルク的なCO2フラックスの推定が可能であるかどうかを検討するため,計測されたDICの空間分布特性を調べたところ,アマモの存在の有無がDICの値を大きく決定づけていることが分かった.この点は,土木学会北海道支部の支部論文集において報告した.さらに,得意な分布もみられ,その分布は風による影響であることが示唆された.よって,今後のLake Mongerを含めた解析でも,物理場である流動場の影響も考慮した検討が必要であることがあらためて示された.
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Lake Mongerにおける観測計画については,2019年度の11月に代表と分担者全員で現地観測を行うことを計画した.2019年度の観測では,サンプルの輸出入を行うことなく,現地で計測できる項目のみを対象とすることとした.具体的には,水草群生地内外の溶存酸素濃度の分布や水温,および流速などの物理環境場を中心として計測を行う予定である.さらに,水草群生地の空間分布や水草の存在密度などを計測する.以上,Lake Mongerに関しては,詳細な実施計画を策定することができた.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18KK0119
ID情報
  • 課題番号 : 18KK0119
  • 体系的課題番号 : JP18KK0119