秋本 千春

J-GLOBALへ         更新日: 17/08/25 10:38
 
アバター
研究者氏名
秋本 千春
 
アキモト チハル
eメール
akimotocaffrc.go.jp
URL
http://kaken.nii.ac.jp/d/r/50414876.ja.html
所属
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
部署
生物機能利用研究部門 植物・微生物機能利用研究領域 植物微生物機能ユニット
職名
上級研究員
学位
博士(農学)(筑波大学)

プロフィール

 植物も人間と同じように病気にかかりますが、その原因の多くはウイルスや細菌の感染によるものです。家庭菜園などでキュウリの葉が白くなったり、トマトの実が変形したりといったことを経験された方も多いと思います。また、イネのいもち病の発生やジャガイモのウイルス病による減収がニュースになったのをご記憶されている方もいらしゃるでしょう。このように、病気にかかった植物を目にするとあたかも多種の病原細菌が存在しているかのようにみえます。
 しかしながら、この世に存在する細菌のうち実際に植物に病気を起こさせる病原細菌はほんの一握りにすぎません。さらに、イネの病原細菌はトマトに感染しないというように、ある病原細菌は特定の決まった植物種にしか感染しません。ある意味、病気にかかった植物は病原細菌と千載一遇の出会いを果たしてしまったといえるかもしれません。
 そして、病気にかかったと私たちが見て分かるようになる(葉が白くなったり、実が変形する)前までに、植物と病原細菌の間では丁々発止の戦いが行われていることが近年分かってきました。非常におもしろいことに、病原細菌は植物の免疫を抑える様々な技を持っているのです。私は、その病原細菌の技が何でどのように働いているかを明らかにすることで、植物が病原細菌に打ち克つ方法を開発したいと考えています。敵を倒すためにはまず敵の攻撃パターンを知ることが必要なのです。これまで、植物表層で病原細菌のかけらを捉えると直ちに植物の免疫反応が引き起こされること、また、病原細菌が植物の体内に針をさして注入するタンパク質が植物の免疫を抑えることを明らかにしました。また、これらの応答には植物の葉緑体にあるタンパク質が関与していることを明らかにしました。
 光る病原細菌(黒腐病菌)を使った実験では、病原細菌が植物の体内で急激に増殖する様子も顕微鏡で観察しました。その様子はあたかも病原細菌が植物を我が家のように我が物顔で導管を伝って移動し、居心地よく分裂を繰り返して仲間を増やしているかのようでした。導管は植物になくてはならないものなので、まずは病原細菌が導管に入らないようにすることが大切であることがわかりました。
 このように、病原細菌の生理的もしくは物理的な性質を解明することで、効率的かつ効果的な防除技術の開発を推進しています。

研究分野

 
 

経歴

 
2016年4月
 - 
現在
国立研究開発法人 農研機構 生物機能利用研究部門 植物・微生物機能利用研究領域 植物微生物機能ユニット 上級研究員
 
2014年4月
 - 
2016年3月
農林水産省技術会議事務局
 
2007年
 - 
2014年3月
独立行政法人農業生物資源研究所 植物科学研究領域・植物・微生物相互作用研究ユニット 主任研究員
 
2006年8月
 - 
2008年7月
アメリカ ノースカロライナ大学 生物学科 博士研究員
 
2000年4月
 - 
2007年
独立行政法人農業生物資源研究所 研究員
 

学歴

 
1994年4月
 - 
2000年3月
筑波大学農学研究科  
 
1991年4月
 - 
1994年3月
筑波大学 生物資源学類 
 

論文

 
Loss of chloroplast localized protein phosphatase 2Cs in Arabidopsis thaliana leads to enhancement of the plant immunity and resistance to Xanthomonas campestris pv. campestris infection
Akimoto-Tomiyama C, Tanabe S, Kajiwara H, Minami E, Ochiai H
Mol Plant Pathol.   10.1111/mpp.12596.    2017年8月   [査読有り]
Akimoto-Tomiyama C, Furutani A, Ochiai H
PLoS One.   15 e94386   2014年   [査読有り]
Akimoto-Tomiyama C, Furutani A, Tsuge S, Washington E.J, Nishizawa Y, Minami E, Ochiai H
Molecular Plant-Microbe Interactions   25 505-514   2012年   [査読有り]
Ando S, Sato Y, Shigemori H, Shimizu T, Okada K, Yamane H, Jikumaru Y, Kamiya Y, Yamada K, Akimoto-Tomiyama C, Tanabe S, Nishizawa Y, Minami E
Molecular Plant-Microbe Interactions   24 519-532   2011年   [査読有り]
Ando S, Tanabe S, Akimoto-Tomiyama C, Nishizawa Y, Minami E
Journal of Phytopathology   157 420-426   2009年   [査読有り]