論文

査読有り
2008年10月

Paclitaxel投与患者における投与量・投与スケジュールに基づいた副作用解析

癌と化学療法
  • 吉村 知哲
  • ,
  • 平出 耕石
  • ,
  • 飯原 大稔
  • ,
  • 石原 正志
  • ,
  • 小森 善文
  • ,
  • 岡安 伸二
  • ,
  • 松浦 克彦
  • ,
  • 安田 忠司
  • ,
  • 伊藤 善規

35
10
開始ページ
1721
終了ページ
1726
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)癌と化学療法社

paclitaxel(PTX)の投与方法には3週間に1回投与(tri-weeklyレジメン)と、3週連続し1週休薬する週1回投与(weeklyレジメン)がある。そこで、weeklyレジメン47例(乳がんおよび胃がん)とtri-weeklyレジメン58例(乳がんおよび肺がん)について副作用発現状況を比較検討した。骨髄抑制、末梢神経障害、筋肉痛・関節痛の発現はいずれもweeklyよりtri-weeklyレジメンにおいて高頻度に発現し、それぞれの発現率は、grade 3/4の好中球減少は12.8%と65.5%(オッズ比12.98)、grade 2/3の末梢神経障害は6.4%と24.1%(オッズ比4.67)、grade 2/3の筋肉痛・関節痛は4.3%と43.1%(オッズ比17.05)であった。末梢神経障害および筋肉痛・関節痛は、症状の重症化とPTXの1回投与量との相関がみられたが、累積投与量とは相関がみられなかった。末梢神経障害および筋肉痛・関節痛の初発時期は、tri-weeklyレジメンにおいては80%以上の患者がいずれも1コース目に発現したのに対し、weeklyレジメンでは各コースで発現がみられた。他の非血液毒性の発現頻度は悪心を除いて両群間で差はなかった。以上、PTXによる末梢神経障害および筋肉痛・関節痛の発現は1回投与量やレジメンにより影響されることが示唆され、tri-weeklyレジメンにおいて高頻度にみられた。(著者抄録)

リンク情報
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200902225168093202
PubMed
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18931576
Scopus
https://www.scopus.com/inward/record.uri?partnerID=HzOxMe3b&scp=55449135213&origin=inward
Scopus Citedby
https://www.scopus.com/inward/citedby.uri?partnerID=HzOxMe3b&scp=55449135213&origin=inward
ID情報
  • ISSN : 0385-0684
  • 医中誌Web ID : 2009020889
  • J-Global ID : 200902225168093202
  • ORCIDのPut Code : 112678775
  • PubMed ID : 18931576
  • SCOPUS ID : 55449135213

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