基本情報

所属
杏林大学 医学部 病理学教室 特任教授 (特任教授)
国立研究開発法人国立がん研究センター 研究所 (客員研究員)
学位
医学博士(1996年6月 カロリンスカ研究所)

ORCID iD
 https://orcid.org/0000-0002-3851-2349
J-GLOBAL ID
201801004598851984
researchmap会員ID
B000314269

外部リンク

市村幸一は1985年に東京医科歯科大学医学部を卒業後、同大学および土浦協同病院や富士吉田市立病院脳神経外科で脳神経外科医としての研修を積んだのち、1988年10月から東京医科歯科大学衛生学教室(湯浅保仁教授)のもとで脳腫瘍の分子遺伝学的研究を始めた。1991年9月からスウェーデンヨテボリ大学病理学教室に留学し、1994年5月にはスウェーデンカロリンスカ研究所に異動し、1996年6月同研究所にて医学博士号(Ph.D., Faculty of Medicine)を取得した。学位論文の研究テーマは成人グリオーマにおける細胞周期に関連する遺伝子異常であり、MDM2やCDK4の増幅、CDKN2A/Bのhomozygous deletion、RB1の変異が成人グリオーマにおいて相互排他的に高頻度に見られることを発見した。1996年7月からルードヴィク癌研究所ストックホルム支部でポスドクとして勤務し、1998年7月には英国ケンブリッジ大学病理学部に異動し、上級研究員として2011年6月まで勤務し、その後2011年9月まで客員研究員として滞在した。この間アレイCGHを用いたグリオーマのゲノム解析を行い、小児グリオーマにおけるKIAA1549::BRAF融合遺伝子や、成人低悪性度グリオーマにおけるIDH1/2遺伝子の変異を発見した。2011年10月からは国立がん研究センター研究所に新設された脳腫瘍連携研究分野に分野長として赴任し、2021年3月まで勤務した。この間、TERTプロモーター領域の点突然変異が成人グリオーマに高頻度に認められることを発見し、IDH変異、1p/19q codeletionと合わせて成人グリオーマの分子分類を確立した。また2012年に頭蓋内胚細胞腫ゲノム解析コンソーシアム (iGCT) を設立し、全国の脳神経外科から中枢神経系胚細胞腫 (CNSGCT) の既存検体を集めて網羅的なゲノム解析を現在に至るまで展開している。また2013年には日本小児分子脳腫瘍グループ (JPMNG) の設立に関わり、多施設共同研究により上衣腫の分子診断を行った。これを発展させる形で、2016年からは日本小児がん研究グループ (JCCG) 脳腫瘍委員会の委員として、小児固形腫瘍観察研究に基づく小児脳腫瘍の中央分子診断を担当し、現在まで1,700例を超える小児脳腫瘍の解析に携わっている。2021年4月からは順天堂大学大学院医学研究科脳疾患連携分野研究講座に特任教授として赴任し、2024年4月からは現職の杏林大学病理学教室特任教授として勤務している。

現在の主な研究内容は以下の通り。(1) JCCG中央診断における分子診断。髄芽腫を除くすべての腫瘍型を扱っており、特に最近はメチル化アレイを用いたメチル化分類を積極的に行っている。(2) JCCG中央診断余剰検体を用いたバイオロジー研究。二次利用の同意が得られている検体を用いて、探索的なゲノム解析を展開している。小児がん全ゲノム解析プロジェクトにも検体が提供され、その結果に基づく大規模解析を計画している。(3) CNSGCTの病態解析。CNSGCTについてはiGCTコンソーシアムの検体を用いてゲノム解析を展開してきたが、最近はJCCGの検体を合わせた大規模コホートを用いてゲノムワイド関連解析 (GWAS) を進めている。ロングリード解析や空間トランスクプトームも行っている。(4) 日本臨牀腫瘍グループ (JCOG) 臨床試験に附随した分子解析。JCOG1910, JCOG2303などでは二次登録のための分子診断をリアルタイムで行っている。統合的附随研究 (JCOG2216A) では成人グリオーマに対する登録が完了した5つの臨床試験 (JCOG1016, 1303, 1308, 1703, 1910) の900例あまりの検体に対して、メチル化アレイ、標的変異解析などの分子診断を行っており、最新のWHO脳腫瘍分類に準拠した分子分類に基づく臨床試験の評価を行うことを目指している。


学歴

  3

主要な論文

  360

MISC

  157

共同研究・競争的資金等の研究課題

  20