2007年 - 2010年
ヘンリ・ナウエンの福祉思想-「弱さ」とスピリチュアリティをめぐる逆説-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究では、ハーバード大学教授から知的障害者施設のアシスタントに転じた思想家、神学者、福祉実践家であるヘンリ・ナウエンの「創造的弱さ」(「スピリチュアルな生」)という概念をとりあげ、その思想と実践を研究した。彼は、パワーと強さに象徴される現代社会の逆説として「創造的弱さ」を提起したが、そこに新しい福祉の発想転換の可能性がある。援助する側の「弱さ」をネガティヴなものとして隠蔽するのではなく、むしろ積極的に開示・活用していこうとする哲学(創造的弱さ)こそが彼の社会福祉思想の原点であると結論づけた。
- リンク情報
- ID情報
-
- 課題番号 : 19530526
- 体系的課題番号 : JP19530526