MISC

2017年3月

【放射線と分析化学-事故後5年】オンライン固相抽出/ICP-MSにおける放射性ストロンチウム分析のための内標準補正シグナル積算法の開発

分析化学
  • 古川 真
  • ,
  • 松枝 誠
  • ,
  • 高貝 慶隆

66
3
開始ページ
181
終了ページ
187
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(公社)日本分析化学会

オンライン固相抽出-誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)は、単独でICP-MSを使用するより大きな強度のシグナルを得ることができるが、それと同時に、分析対象物と同様に濃縮された共存物質が溶出し、プラズマに導入されることでシグナルが減少(減感)する場合がある。この問題を解決するために、計測されるシグナルを、内標準物質で補正する内標準補正シグナル積算法(ISCSI)を開発した。この方法は、クロマトグラム状のカラム濃縮・溶離ピークと、オンラインで添加された内標準元素の連続シグナルを計測し、過渡的に得られるシグナルを逐次、減感補正してピーク面積を得る手法である。本研究では、一例として、放射性ストロンチウム(90Sr)分析へと適用するとともに、環境水への90Sr添加回収試験を実施した。本法を使用しない場合、添加量に対し87%の値として得られたが、本法を使用することで103%を示した。また、0.4〜2.0ppq(2〜10BqL-1)の90Sr溶液50mLにおける繰り返し測定(n=10)ではRSD5.2〜12.6%と高い再現性を示した。(著者抄録)

リンク情報
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201702245614553069
URL
https://search.jamas.or.jp/index.php?module=Default&action=Link&pub_year=2017&ichushi_jid=J01343&link_issn=&doc_id=20170315350005&doc_link_id=10.2116%2Fbunsekikagaku.66.181&url=https%3A%2F%2Fdoi.org%2F10.2116%2Fbunsekikagaku.66.181&type=J-STAGE&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00007_3.gif
ID情報
  • ISSN : 0525-1931
  • 医中誌Web ID : 2017170183
  • J-Global ID : 201702245614553069

エクスポート
BibTeX RIS