共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2025年3月

政治的ジェンダーバイアスの包括的研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(A)  基盤研究(A)

課題番号
20H00059
体系的課題番号
JP20H00059
配分額
(総額)
44,590,000円
(直接経費)
34,300,000円
(間接経費)
10,290,000円

本研究の目的は、人々のジェンダーバイアスとその政治的影響を包括的に検証し、「指導的地位」に占める者の間に大きな男女格差が生じる要因と解決策を明らかにすることである。それにより、政治や社会において男女共同参画をさらに進めるだけでなく、男女それぞれが個人として、多様な選択やキャリアの実現を可能とするための方策を考える。そのために、情報工学や法学、心理学といった異分野の研究者らと共に、議事録や選挙公報などのテキストデータを機械学習によって分析するほか、サーベイ実験などの実験的手法により因果関係の解明を目指す行動実験などを行う。当該年度においては、裁判官の性別によって人々の司法機関への信頼感がどのように変化するのかを検証した結果を学術論文として出版した。また選挙公報のテキストデータを分析し、候補者の性別によって選挙公報のトピックがどのように異なっているのか、さらには選挙制度改革前後で性差に何らかの変化が見られるのかを検証した。分析の結果、候補者らが選挙公報に掲げるトピックが男女の間で異なっており、そうした性差は、候補者中心の選挙制度が政党中心に変わってもなお継続的に見られることが明らかになった。それを踏まえて、選挙キャンペーンにおける候補者のメッセージが有権者の判断に与える影響について、候補者の性別によってどのように異なるか、そのメカニズムを検証するためのサーベイ実験をいくつか実施した。このほか、当該年度においては、国会や地方議会の議事録のテキストデータを整備する作業を行うとともに、実験刺激の検討をはじめとして実験室実験の準備を行った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20H00059
ID情報
  • 課題番号 : 20H00059
  • 体系的課題番号 : JP20H00059

この研究課題の成果一覧

受賞

  2

論文

  7

MISC

  33

書籍等出版物

  1
  • 白鳥浩 (担当:分担執筆, 範囲:河村和徳「17年ぶりの国政返り咲き―宮城二区」(第10章、203-221頁)、河村和徳・竹田香織「現職復興副大臣はなぜ小選挙区で勝てなかったのか」(第11章、222-235頁))
    法律文化社 2022年9月 (ISBN: 9784589042279)

講演・口頭発表等

  8

社会貢献活動

  4

メディア報道

  23