2020年4月 - 2024年3月
埴輪の生産・流通体制の総合的検証にもとづく王権中枢部巨大古墳群造営過程の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
初年度となる本年は、SfM-MVS法による三次元計測のための必要機器類を購入し、対象とする埴輪資料を記録、分析していくための環境を整えた。同時に本研究が主対象とする奈良市平城宮東院下層埴輪窯、およびその周辺から出土した埴輪、土器類に対して、悉皆的な実見と資料の抽出作業をおこなった。抽出資料については、台帳を作成しつつ、学生アシスタントを雇用して、三次元モデル作成のためのデジタル画像の撮影、および撮影画像の基礎処理を実施し、データの蓄積を進めた。その上で順次、Agisoft社のMetashape Proを使用して蓄積した画像から三次元モデルを作成した。また、奈良市教育委員会が所蔵するコナベ古墳の資料、奈良県立橿原考古学研究所が所蔵するヒシャゲ古墳の資料についても、実見および整理作業を遂行し、一部の資料については試験的に三次元計測を実施した。
新型コロナウィルスの感染拡大により、分担者、協力者間での連携が困難を極めたが、一時的に状況が安定した秋(11月28・29日)に、所内外の分担者・協力者を招聘して第1回目の検討会を実施した。検討会では各機関が所蔵する埴輪や土器、土製品について、品目や詳しい内容について情報共有を図るとともに、各資料の形態・製作技法、焼成や顔料、胎土等について意見交換をおこない、今後の分析課題の共有を図った。
本研究は、最終的に平城宮東院下層埴輪窯、および佐紀古墳群における埴輪の生産・流通体制を多角的かつ実証的に分析することを目指すが、以上により、次年度以降、本格的に研究を進めるための基盤を拡充することができた。
新型コロナウィルスの感染拡大により、分担者、協力者間での連携が困難を極めたが、一時的に状況が安定した秋(11月28・29日)に、所内外の分担者・協力者を招聘して第1回目の検討会を実施した。検討会では各機関が所蔵する埴輪や土器、土製品について、品目や詳しい内容について情報共有を図るとともに、各資料の形態・製作技法、焼成や顔料、胎土等について意見交換をおこない、今後の分析課題の共有を図った。
本研究は、最終的に平城宮東院下層埴輪窯、および佐紀古墳群における埴輪の生産・流通体制を多角的かつ実証的に分析することを目指すが、以上により、次年度以降、本格的に研究を進めるための基盤を拡充することができた。
- ID情報
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- 課題番号 : 20H01363
- 体系的課題番号 : JP20H01363
この研究課題の成果一覧
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論文
3-
橿原考古学研究所論集 18 195-203 2023年9月
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淀川流域の古墳時代 季刊考古学・別冊39 78-87 2022年12月 招待有り筆頭著者
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奈良県立橿原考古学研究所紀要 考古学論考 45 39-56 2022年3月
MISC
1-
青陵 165 1-5 2022年3月
講演・口頭発表等
5-
第565回考古学研究会 岡山12月例会 2022年12月17日 招待有り
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令和3年度 世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」の魅力を味わう市民講座 2022年3月13日 招待有り
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令和3年度岡山市埋蔵文化財センター特別講演会 2022年1月15日 招待有り
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第48回山陰考古学研究集会 2021年11月13日 招待有り
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神戸市埋蔵文化財センター 令和3年度春季企画展 2021年7月3日 招待有り