共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2026年3月

ペタワットレーザーによるメガテスラ級極超高磁場生成の原理実証

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(A)  基盤研究(A)

課題番号
21H04454
体系的課題番号
JP21H04454
配分額
(総額)
36,790,000円
(直接経費)
28,300,000円
(間接経費)
8,490,000円

磁場は現代物理学において最も基本的な概念の一つであると同時に、常に科学技術の先端を切り開いてきた基本要素でもある。身近な例で磁場強度を比較すると、地磁気は0.3 ~ 0.5ガウス(単位 G)、病院で使われる磁気断層写真(MRI)やリニアモーターカーでは約1テスラ(1T = 10^4 G)、将来の磁場核融合ではキロテスラ(103 T)が必要とされる。こうして高強度磁場を生成させることで医療・エネルギー・産業といった様々な応用が展開されてきた。100 テスラ程度の種磁場を印加した円筒ターゲットの表面に 相対論的強度レーザーを照射すると,円筒内面から噴出したプラズマが円環流となり,円筒中心部でメガテスラ級の磁場が生成される.今回,大阪大学レーザー科学研究所のペタワット・レー ザーである LFEX を二つのスネール・ターゲットに照射することで,本シミュレーション結果を実現するために必要な,200 T を越える空間的に一様な種磁場の生成に成功した.スネールターゲットとは,帯状の金属箔を円筒状に曲げたターゲットである.スネール・ターゲットの一部に高強度レーザーを集光照射すると,レーザーとプラズマの相互作用によって高エネルギーの電子 が加速され,スネール・ターゲットの外に飛び出し,スネール・ターゲットの中で電荷分布の偏り が生じる.電荷分布の偏りが電流を駆動し,スネール・ターゲットの表面に沿って円筒形で1メガアンペア相当の電流が流れる.この電流が磁場が,スネール・ターゲットの内部に磁場を生じ させる.図はレーザー照射前後でのダブル・スネール・ターゲットと円筒ターゲットのプロトン・ラジオグラフィの像である.ショット後に現れるリング状のパターンが磁場強度を表しており,二つのスネール・ターゲットの中央部で 200 テスラを越える磁場が得られることが確認できた.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21H04454
ID情報
  • 課題番号 : 21H04454
  • 体系的課題番号 : JP21H04454